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試験地(自分の調査)

最終更新:2011.08.17
自分自身の観測や見学などで訪問した試験地.

防災科学技術研究所の大型降雨施設

Year: 2005年
Place: 茨城県つくば市

博士2年次に主に使用.大型降雨施設内にヒノキ立木を移植し,人工的に樹冠通過雨を再現するという壮大な実験.樹冠内での雨滴形成メカニズムの解明を試みた.

筑波大の恩田先生のプッシュと学生の伊藤さんの手伝い無しにはなりた立たなかった研究である.よくもやれたもんだ.9,10月を中心に研究所近くのアパートに2ヶ月間住み込んで実験した.平日は朝から晩まで雨を降らし,休日は枝打ちをしたりで,かなりのハードワークだった.でも自分の研究デザインだったので非常に楽しかった.

様々な形でのアウトプットを想定して様々なデータを測定したのだが,アウトプットしきれていないデータもまだたくさんある.時間を見つけながら論文化していきたい.

Papers
  • Nanko et al. (2011) in Agricultural and Forest Meteorology
  • Nanko et al. (2010) in Hydrological Processes
  • 伊藤ら (2008) in 水文・水資源学会誌
  • Nanko et al. (2008) in Geophysical Resarch Letters

高知県のヒノキ人工林

Year: 2005年
Place: 高知県高岡郡四万十町

博士2年次に現地観測.高知のヒノキ人工林内で林内雨滴と雨滴侵食を同時に測定し,林内の雨滴侵食の実態解明をした.

高知空港から車で3時間程度の場所.宿から30分車移動の後,40分ほど徒歩で登らないといけない.器材の運搬が大変だった.スプラッシュカップというマニアックな器材を現地で作成→設置.全部で27個.学生の勢いでノリノリでやってたが,共同研究してたMizugakiさんに色々と迷惑をかけた気もする.

だいぶニッチな研究ではあるのだが,林内での雨滴侵食量を測定した例が世界的に見ても稀なため,論文の被引用回数は多め.この研究をしていた当時より林内土壌侵食の研究は世界的に増えつつある.自らの研究によって研究のニーズを作りだせることもあるのかなあという気付きを与えてくれている.

Papers
  • Mizugaki et al. (2010) in Hydrological Processes
  • Nanko et al. (2008) in CATENA

東京大学田無試験地

Year: 2002-2004年
Place: 東京都西東京市

主に修論時に利用.試験地の特性を生かし,スギ・ヒノキ・クヌギの異なる樹種での樹冠通過雨の雨滴を同時測定して比較した.

千葉よりはアクセスは良いものの渋滞に巻き込まれることが多く,往復がわりと面倒だった.今から思えばこの程度の移動距離なんて大したことないのだが,当時は少し嫌いだった.雨に恵まれて,よい結果を得ることが出来て満足してる.

写真はスギ試験林の下に設置した雨滴計と雨量計.自分で観測デザインを設計して,自分の思う通りに測定できた貴重な体験.研究の醍醐味を味わえた.

Papers
  • Nanko et al. (2013) in Agricultural and Forest Meteorology
  • Nanko et al. (2006) in Journal of Hydrology

袋山沢流域(東大・千葉演習林)

Year: 2001年
Place: 千葉県君津市

卒論時に利用.レーザー雨滴計をなんとか自作し,ヒノキ人工林の林内外で雨滴観測を行った.

出身研究室の試験流域で,対象流域法が行われている(伐採は1998年).学部の造林実習(2000年)のときに,皆伐流域にスギの苗木を植えた.林学を学んでからの年数と植栽後の年数が一緒になるためか,ここのスギを見るとなんとなく感慨深い.

写真は堰の土砂さらいを行ったときのもの.流域の全体写真を自分のHDDからサルベージ出来なかった.持ってないのか,自分... 今でこそ写真撮影は当たり前だが,卒論当時はデジカメを所有してなかった.

Papers
  • Nanko et al. (2004) in Journal of Forest Research
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